↑コレも励みになります!過ぎる光球。
一つ一つに詰まった思い・記憶。嬉しい物、悲しい物、楽しい物、つまらない物、どうでもいい物、大切な物。
忘れたい物。 忘れられない物。
「愚かなり、復讐人よ」
「ハハハ。 君は本当に素晴らしいよ
これだけ投与したのに、生きてるなんてねぇ?
…あれ? 奥さんのため? 言ってなかったっけ?
約束なんて守ってないよ? 奥さんには別の研究に参加してもらってるんだ」「テンカワ君。 君が要求してきたモノは用意できたよ
「それ、カッコつけてます!」
…あぁ、見返りはしっかり貰うから貸しだなんて思わなくていいよ?」「アキトはワタシが要らなくなったの?」
「アキトは私がだぁ〜〜い好き!!」「くぅ〜〜!! やっぱいいよなぁ〜。 ゲキガンガーは!
「お兄ちゃん、本当にその体でいくの…?」
…だろ? やっぱわかってるじゃねぇか、アキト!」「立て、テンカワ! その程度で北辰に勝てるハズがなかろう!」
「く、くるなあぁ〜〜〜〜!!!」「…大丈夫だ」
「私はエリナ。 エリナ・キンジョウ・ウォン
テンカワ君の雇い主の秘書よ」「結果が出せないなら、さっきの奴みたいに泣き叫ぶ事になるぜ?」
「貴女は誰? 私はルリ。 これはお友達のオモイカネ。 貴女は?」「ラピス、巻き込んですまない…」
コハクは数多の星が流れる宇宙に立っていた。
「なに、ここ…」光球を覗く度に見える記憶。
「俺は君に何かを与えてやる事は出来ない…」 『これはワタシの記憶
声が聞こえ、周りを見渡してみる。
アキトと共にいたワタシの記憶』が、人影はない。
「…貴女は誰?」『ワタシはラピス。 ラピス・ラズリ』
「…何故、貴女の記憶を私が覗けるの?」『ワタシは貴女。 貴女がワタシだから』
「…どう言うこと?」『ワタシはアキトと戻って来た
「アキト…、テンカワ・アキト?」
でも、アキトは動かなくなった』『貴女のアキトとワタシのアキトは違う
「2201年…? どう言うこと?」
ワタシは2201年。 貴女は2196年』『消えるアキトの記憶をワタシの記憶が貴女に混線した
「同調…? 何の事だか分からないんだけど?」
貴女は私達と同調したの』『貴女は見るだけでいいの
「見るって… ここにある記憶を?」
貴女の中に、確かにあるの。 ワタシ達の記憶が』『ウン。 スベテはそこにある』
謎を解明するため、コハクは光球を覗き始める…
頭が痛い。
寝過ぎて起きた時のように霧がかかっていると言い換えることも出来そう。そんな状態で、ルリは突っ伏していたコンソールから上体を起こした。
体の各部に異常が無い事を感じながら、現状を把握しようと回想してみる。(確か、火星でチューリップに突入したんでしたね…
“チューリップ突入時と同じです
オモイカネ、ナデシコの状況は?)
ディストーションフィールドの維持に電力を節電モードにしていました”(もう、照明は点けられるの?)
暗くなっていたブリッジの照明が点いたのが、オモイカネの返事だった。明かりが戻ったブリッジには、先程までのルリ同様、寝てしまっているブリッジクルーで寝静まっていた。
「オモイカネ、皆を起こして
それから、ユーチャリスは?」耳が痛くなるくらいの音量で警報が流れる中、宙域図が出される。
そこには、ユーチャリスとナデシコ。 周りには木星蜥蜴に連邦宇宙艦隊。しっかりと確認してみれば、ドンパチやっているようである。
警報で飛び起きた人たちを無視して、ユーチャリスへ通信を繋げる。『…っ! ルリ?』
頭を押さえ、脂汗を流しながら苦しげにコハクが言う。「姉さん、どうしたんですか!?」
『ちょっと、ね……
それより、戦闘宙域から… 退くわよ』「艦長代理が起きてません」
『事後承諾でも大丈夫…
それより、連合艦隊から撃たれない内に…』未だに牽引用のケーブルが繋がっているので、ユーチャリスの前進に引っ張られ、ナデシコも動き出す。
「ミナトさん、大丈夫ですか?」「ん〜、耳がキンキンしてるけど、オッケーよ」
「ユーチャリスに合わせて退却しといて下さい」「はいはい。 じゃ、行くわよ〜!」
起きぬけでもブリッジの雰囲気が変わらないのは流石と言って良いのだろうか…?そう考えつつも、先にコハクに確認を取りたいルリは、通信を繋ごうとする。
「オモイカネ、ユーチャリスに通信を」
“了解” “呼び出し中…” “呼び出し中…”“ユーチャリス側で通信を拒否されました
「姉さんの状態は?」
少ししたら向こうから連絡してくるそうです”“確認中…”
“多少の乱れはあるみたいだけど、異常はないらしい”「そう…… ありがとう、オモイカネ」
“どういたしまして”不安を拭い去れないまま、ルリを乗せたナデシコは戦闘宙域から離脱していく…
なぁんて簡単に退却させて貰えるほど、世間は甘くなかったりする。
「先行するユーチャリス、攻勢に出られません」周囲をバッタに囲まれ、ディストーションフィールドの維持で精一杯なユーチャリスを確認しながらルリは報告する。
因みにナデシコの方もバッタに接近されているが、エステバリス隊の活躍で被害はそう大きくない。とはいっても、被害を受けているのは事実であり、撃破されはしないといった程度である。
二隻共にギリギリの状態なのだ。「コハクさんに連絡は!?」
「まだ繋がって…
今繋がりました! 出します」ジュンが焦ったようにメグミに言う。
そこにある不安はブリッジに伝わってしまったが、通信が繋がった事でどうにかチャラに出来たようだ。『ごめんなさい、チョット体調不良だったの』
「大丈夫なんですか?」『大丈夫だよ、ルリ…
「艦長代理?」
このまま突破するから、何機かエステを出してもらえる?』「う〜ん、ナデシコの防御を捨てられないんだ
『撃墜されない程度で援護してくれれば十分
一機位しか向かわせられない…」
フィールドの負荷が少しでも和らげばどうにかなるから…』「それじゃぁ、スパイクさんにお願いしましょう」
因みに、スパイクは火星でのプロスとのやり取りからエステのパイロットをしている。メグミが指示を出して、無塗装のエステがユーチャリスへと向かう。
「ルリちゃん、後どれくらいで安全圏に出られる?」「安全圏の定義によりますけど、これ以上敵機が来ないと言う程度であれば五分と必要ないようです」
「そうか、引き続き離脱を」状況はよろしくない。
未だに纏わり付いて来る駆逐艦と巡洋艦、そして機動兵器。Rユニットへの被害はまだ無いが、このまま無傷で済む保証はどこにも無い。
「後方からの敵影増大
戦艦クラスも含まれています」ルリの報告が、希望の光を淡いものへと変えてしまった。
「エステバリス隊は?」「現状維持で精一杯です!」
「連合艦隊は?」「距離が離れすぎています
ジュンの問いに、メグミ、ルリが答えると、そこにはもう希望の光はなくなっていた。
援護は間に合いません」『おい、どうすんだよ!』
『これ以上は無理だよ〜〜ぅ』『死神が見えてきたわね…』
『イズミちゃん、それ笑えない……』『くそぅ! キョアック星人め!!』
上からリョーコ、ヒカル、イズミ、アキト、ヤマダとナデシコ防衛に当たっているパイロット各員が悲鳴を上げている中、やけに冷静な一角がいた。『いっその事、白旗でも上げましょうか?』
「今まであちらが捕虜を取った事例はないですよ?」『どっちにしたって、やるしかないだろ』
『あ、それじゃぁナデシコ後方をよろしく』『こっちは良いのか?』
『攻勢に出れる位には減らしてもらえたから…』「ナデシコのミサイルも加勢可能ですけど?」
『なら、先にミサイルを…』「かまいませんよね、艦長代理?」
と、勝手に話を進めるのはコハク、スパイク、ルリである。「え? あ、どうぞ!」
「了解。 オモイカネ、艦首ミサイル六機、ロック」“ロックした”
「発射」『スパイク、後ろは任せるから』
『わぁってるって』回避行動に移るバッタを尻目にスパイク機はナデシコ後方へ移動し、ユーチャリスはディストーションフィールドを解除して砲台からの砲撃を開始して攻勢に出る。
『ルリ、ケーブル切り離し準備』「反転して援護するつもりですか?」
『それしか方法が無いしね…』苦笑しながら言うコハクに、不満そうにしながらも何も言わないルリ。
『おっと、その必要はないよ
後ろの敵は僕が引き受けよう』突然の割り込み通信。
映像は出ていない。が、そのキザっぽい言い回しに、通信を聞いていた女性陣はロンゲの男を想像する。
残念な事に、その想像は当たりである。「敵艦隊上方から識別信号が連合宇宙軍の戦艦が一隻接近」
「一隻だけじゃ駄目なんじゃないのぉ?」頭がスッカラカンみたいに聞こえる言い回しだが、意外に的を射た発言はミナト。
しかし、船のデータを見ていたルリはポツリと言う。「そうでもないみたいですよ
「多連装のグラビティーブラストだと!?」
グラビティーブラストを発射…… 連続です
追撃中の敵戦力、九割がた消滅」「艦名は“コスモス” ナデシコ級二番艦だそうですよ、艦長代理」
「いやはや、既に就航していたとは…
しかし、時期が会いませんなぁ……」『私達の時間が八ヶ月程ずれているのよ
ゴートとプロスの驚きを解決するようにコハクが言う。
ネルガルは連合軍と和解までしているわ』『おっと、言えると思って楽しみにしてたんだけどなぁ〜
ロンゲが勘繰るようにコハクに言う。
で、どうしてキミはIFFに反応しない艦を持っているのかな?』『それはナデシコをコスモスにドックインさせて修理した後、この艦をドックインさせた際に
『へぇ? IFFじゃそこまで分からないハズなんだけど…
それまでは警戒を解くわけにはいかないでしょう?』
兎に角、コスモスをドック形態にしないとね
通信はナデシコからやってくれるかな?』展開の早さにぽかんとしているナデシコクルー。
その中で正常に動けるフリーズしない人々。フクベとルリだ。
「メグミさん、お仕事ですけど?」「え? あ!」
慌てて通信を開くメグミ。「艦長代理、それでいいのかね?」
「え? あ、はい!」フクベがジュンに確認する。
いくらナデシコとは言え、艦長に無断で指針を決めるのは宜しくないからだ。事後承諾と言えども馬鹿には出来ない。
「えと、許可が出ましたけど?」「コスモス、ドック開放中
『ユーチャリス、周辺警戒に当たります
もう暫らくしたら入れるみたい」
エステバリス隊を貸して下さい』「わかった。 連戦になってしまうけど、よろしくお願いします」
『あいよ』『バッタちゃんが固くなってて大変だけどね〜』
『やるしかないわね』『イズミさん、いきなりマジにならないで下さいよ…』
『くぉぉ!! 燃える、燃えるぜぇ〜〜!!!』『補給くらいはさせてくれるんだろうな?』
リョーコ、ヒカル、イズミ、アキト、ヤマダ、スパイクの順で返答が来る。そして、最後のスパイクの台詞に一瞬場が固まる。
『『『『『「忘れてた…」』』』』』「バカばっか」
容赦のないルリのキメ台詞を聞けたのは、隣のミナトくらいだった。
補給、補修が終り一段落したブリッジは、現在休憩時間。
後三十分ほどでドックから出て周辺の警戒に当たる予定だ。そんなブリッジで、ルリはコハクと通信を繋いでいた。
「体、ホントに大丈夫なんですか?」『うん。 一時的なモノだから』
「なら、いいんですけど」『それより、イネスさんの説明に付き合わされたりはしてない?』
「はい、まだ大丈夫です」『今“説明”と聞こえたのだけれど、貴方達?』
唐突にイネスが出て来る。『いいえ
『なるほど…
大方アカツキさん辺りがユーチャリスの事を指して『誰か説明してくんないかねぇ?』って言ったんじゃないですか?』
それじゃぁ、説明が私を呼んでいるから失礼するわ』『「………」』
イネスが完全にいなくなった事を確認するまで、二人とも黙ってしまう。
「姉さん、ナイスです」『うん。 でも、通信まで傍受してるのかと思った』
「それは気にしないでおきましょう
色々面倒臭そうですし」『ん、そうだね』
「…この後、どうなるんでしょう?」『ん〜、主語がないから答えられないなぁ…』
「ナデシコとユーチャリスです」『どうだろう…
「それって、軍属になるってコトですか?」
軍と和解しているから、良くて派遣、悪くて接収って所じゃないかな?』『多分、ね…
「確かに、単艦でも戦闘力は高いですけど…」
下手すればナデシコとユーチャリス、別々の単艦行動をすることになるわ』『だからこそ、ね
「私達が反乱するって前提ですよね?」
連合軍からすれば、自分達の艦隊で抑えられない相手を一度に相手にしたくない
なら、各個撃破するのが一番。 その為にはそれ位はするわ』『保証がない限り、彼等は保身に全力を尽くす
「そうなんですか?」
それ位は当然の如く言ってのけると思うわ』『たぶん、ね…』
ふと、会話が途切れた。コハクは飲み物に口をつけている。
ルリもそれにならって飲み物を手に取る。穏やかな時間はしかし、長続きさせて貰えなかった。
『やあ。 こっちにイネス博士を送り込んでくれたのは誰か、知ってるかな?』『ああ、アカツキさん
疲れきった様子のアカツキの通信に、いけしゃあしゃあと答えるコハク。
気に入って頂けました?』それにしても、ルリとコハクの会話が終わる程度の時間内で、アカツキのキザオーラを完全に消し去ってしまうとは、恐るべし“自称”解説お姉さん。
『そりゃもう、五臓六腑に染み渡ったよ』「そんなにですか?」
『アハハ。 エリナくんには悪い事しちゃったなぁ〜』『あぁ、そんな事言ってるとばれちゃいますよ?』
『おっと。 今のはオフレコで頼むよ、二人とも?』『はいはい。 でもまあ、いずれはバレちゃうでしょ?』
『そう言うキミは、最初っから知ってたのかな?』『声を聞いた時に思い出したわ』
『おっと。 それは光栄だね』いまいち話しについていけないルリ。
本人に自覚がないくらいに、ほんの少しだけ不機嫌になっていた。「バレるとかバレないとか、そう言うことを言えるのもそろそろ終りです
『もうそんな時間なのかい?
ブリッジは待機状態に入ります」
それじゃ、僕はお暇させていただくよ』『私は私で、準備を始めるわね
「わかりました」
メグミさんがついたら私に連絡入れるように言ってくれる?』それじゃ、と言い残してコハクとの通信が切れて直ぐに、ミナトがブリッジに入って来た。
「あ、ルリルリ。 もういるの?」「はい。 通信とか、ココの方がやりやすいですから」
「そっか。 でも、ちゃぁんと休憩した?」席に着きながら、ルリの方を見るミナトは、本当に心配そうに言う。
「はい。 大丈夫です」「そっか。 それならいいのよ」
それからミナトが状況チェックに移ったので、ルリも同じく状況チェックを始める。そうこうしている内にブリッジクルーが集まり、ユーチャリスと入れ替わる。
一先ず安定した状態であることを確認すると、ジュンが立ち上がる。「今から、皆さんにお話しがあります
「はい。 全員分はちょっと無理なので表示は各班の代表だけにします」
全員に話す為に、コミュニケの双方向通信を開いてもらえないかな?」いくつかのウィンドウが開いたのを確認すると、ジュンが話しを始める。
「皆さんで、既にご存知の方もいるかもしれませんが、我々が火星を脱出してから八ヶ月の時間が経過していて、ネルガルと軍の間の関係も変わりました
その中で、我々の置かれる立場も微妙に変わります
まだ正式に受け入れた訳ではありませんが、ナデシコは軍に配属される事になりそうなんです」『俺たちに軍属になれって事か?』
「いえ、ネルガルからの出向扱いになる予定です
Rユニットを取り外して整備が完了次第、任務に取り掛かる事になります」出て来た意見に丁寧に答えるジュン。
この辺りの受け答えはユリカよりも安心できる物がある。『私とユーチャリスの扱いは?』
「ナデシコとは別に指示があると聞いてます」コハクの問い掛けに、少し躊躇してから答えるジュン。
「あら、じゃあコハクちゃんとは別行動なワケ?」『そんな、俺たちの心のオアシスが〜〜!!』
「それって横暴ですよ」『断固反対〜!!』
予想通りというべきか、批判の嵐が巻き起こる。どうやって収めようかと考えるジュンの予想に反して、コハク自身が場を静めた。
『ナデシコを離れるのは寂しいけど、ユーチャリスを操艦できるのが私だけなんだからしかたないわ
それに、今生の別れじゃないんだから大丈夫』「でも、それってあんまりじゃ…」
『第一、搭載機動兵器のパイロットも整備員もいないんだろ?
それでどうやって戦うつもりなんだ?』『整備については対策が出来てますから大丈夫
「でも、軍がそれだけのフリーハンドを与えてくれますか?」
機動兵器は、戦略の段階で不要になるようにするから…』『ルリ、軍が私達みたいな扱いの面倒な物に一々介入するなんて面倒な事はしないハズよ
大丈夫。
それにもし出来ないとしたら、拒否するなり逃げるなりするから…、ね?』
そう言い聞かせるように言うコハクは、ルリだけでなく通信を聞いている全員に言っていた。『ま、コハクちゃんがそう言うならそれもアリなんだろうが、俺達は賛成はしないからな』
ウリバタケの台詞が、全員の複雑な心中を表していた。「皆さん、一応の纏まりが見えて来たので次のお話しに移りたいと思いますが、よろしいですかな?」
流石交渉のプロ、といった絶妙なタイミングで発言し、場の視線を集めるプロス。眼鏡の反射加減がとても妖しい(ヲィ)
それを感じた参加者の姿勢が心なし伸びる。程好い緊張感を持った所で、プロスが話し始める。
「現在アオイ副艦長に艦長代理をお願いしている訳なのですが、これではどうも体裁が整わない
そこで、艦長の公募をしたいと思いまして…
ルリさん、私の共有ファイル内のプレゼン用ファイルを再生して頂けますかな?」「はい。 …再生します」
開いたウィンドウにデンと映し出されたネルガルのロゴ。そして参加要綱が映される。
「ご覧の通り、参加資格はどなたにもありまして、選出方法は艦内投票になります
選挙のように一人十分以内のプレゼンが可能です
さらに推薦制度もありまして、対象者は現在拘留中のミスマル元艦長以外の皆さんです」『参加資格は私達みたいな火星で乗った人間にもあるんですか?』
「ええ、艦内で一番信頼に足る人を選ぼうと言うのがこの公募の目的です
能力に不安がある方でも、我々が全力でサポートいたします。 はい」ざわめきが広がり、各々隣りにいる親しい人と意見を交わす。
『あの、艦長になったら何がどう変わるんですか?』「基本的に対外的要素だけで、実務はないに等しいのです
「そ、そんなぁ…」
アオイ副艦長が艦長になった場合を除けば、結局アオイ副艦長が現状通り間の運営を取り計らう予定です」聞かされていなかったらしいジュンが情けない声を上げる。
現状、艦長職と副艦長職の2足のわらじを履いているジュンにとって、通常の二倍増しの職務が変わらないと宣告されたからだ。「勿論、どちらになってもアオイ副艦長には相応の契約に更新させていただきます。 ハイ」
『それで、元艦長はどうなるの?』コハクの突っ込みに、忘れていた場が固まった。
ほとんど全員が忘れていたようだ。「それにつきましては、残念ながら契約書の該当項目に沿うと解雇と言う事になります」
頷く者、やり過ぎだと訴える者、判断が付かず悩む者。ただ、戦友であり友人だった人間の解雇を喜ぶ人間は、ナデシコのクルー内には居なかった事は追記しておく。
ユリカの行為ゆえにピンチに陥ったが、それも今や過去のこと…
いや、信賞必罰。 例外は認めちゃいけない許す者、許さない者、賛否両論の論争は細波のように広がっていた。
『本人に聞いてみればいいんじゃない?』何の事はないと言うようにコハクが告げたのは、プロスが場を纏め様と口を開いた時だった。
――あとがき――
【幻魔狼】 さて、今回のゲストはメグミ・レイナード嬢です【メグミ】 やっほ〜。 みんな元気かな?
【幻魔狼】 すみません。 カップリングが決まらない以上、これ以上の活躍は期待できない【メグミ】 ええ!? なに言ってるんですか!
【幻魔狼】 じゃぁ、アオイ副長と組む?【メグミ】 え〜? だって、目立たない同士で組んだって特が無いじゃないですか?
【幻魔狼】 本音だ、本音だよ【メグミ】 だってぇ…。 主人公クラスの人と結ばれてこそヒロインじゃないですか
【幻魔狼】 いや、ヒロインはコハクさんとルリちゃんだから…【メグミ】 大丈夫です! まだ希望は…
【幻魔狼】 …メグミファンの皆様。 期待していたら御免なさい【メグミ】 き、希望ゼロ!?
【幻魔狼】 はい ←即答【メグミ】 うわぁ〜〜ん
【幻魔狼】 ま、せめて次回予告ぐらいしていったら?【メグミ】 そ、そうですよね…。 じゃぁ
【幻魔狼】 毎度ですが、ゲストキャラの予告はカンペによるブラフです。 悪しからず
メインヒロインに忍び寄る卑劣な罠!
それに気付いたのはメグミだけだった
仲間の明日を守る為、メグミ・レイナードが立ち上がる!
本格暗躍式サスペンス。 『メグミ起つ』をお楽しみに!【メグミ】 どちらにしろ、私の印象悪いですよね…



